Ryzen Threadripper1950Xのマシンを導入して一通りのセットアップが完了しました。
筐体は大きいですが、水冷マシンの為か非常に静かです。
動作は安定しており、特に問題は無く普通に利用出来ています。
せっかくの16core(32Thread)というマシンですから少しベンチマークもしてみたいと思います。
今回は、こういったマルチコアマシンの性能が最も生きるレイトレーシングでのレンダリングベンチマークであるCINEBENCHを見ていきましょう。
CINEBENCH R15
16coreで2,932cb、Single Coreで158cb程度です。
比較対象が無いと、なかなか性能の感覚が掴めませんが、メインマシンのモバイル機Panasonic RZ5では2coreで170cb、Sigle Coreで97cbです。
3,000近いcb値というのが、いかに凄い値かというのは比較対象がモバイル特化のPanasonic RZ5だとはいえ良くわかるのでは無いでしょうか?
現時点でのライバルはIntelのCore i9-7900FXになりますが10core(20Thread)で、CINEBENCH R15では2,200cb前後の性能だそうです。
3,000cb近い性能というのは、本当にとんでもない高性能です。AMD Ryzenは本当に素晴らしいCPUです。
さて、Ryzen Threadripper1950Xがとんでもない高性能だというのは良くわかりましたが、このLEVEL-F039というマシンとしての安定性はどうでしょう?
高性能なCPUには発熱がつきものです。
しっかり排熱して3,000cb近い性能を出し続けられるのでしょうか?
Ryzen Threadripper1950Xの性能ではCINEBENCH R15のCPUベンチを20秒程度で完了します。
このベンチを連続で実行し続けるとどうでしょう?
やはり排熱が追い付かない為か、徐々に性能が低下して行きます。
16回目の連続実行でついに892cbという事で1,000cbを切りました。
やはりCPUの発熱は大きな課題であり高性能であっても、その性能を維持し続けるだけの冷却を出来る環境はなかなか難しいようです。
メインフレームの世界は水冷が当たり前で、自分が新卒で入社したDECがメインフレーム対抗で開発したVAX9000も当初は水冷マシンとして開発されたので開発コード名はAquariusだったと記憶しています。
そして、最終的にはVAX9000は空冷マシンとしてリリースされ、空冷である事それ自体も競合に対する優位性を発揮するメッセージでした。
高性能なCPUは常に熱との闘いであり、PCの世界でも水冷での冷却が普及している現在をみると感慨深いものがあります。